更新日 : 2023年02月24日
「田無」と言う名前の起りにはいろんな説があります。でもこんなおもしろい言い伝えもあるのです。
ずっと昔、一人の高僧が小坊主を連れて、あぜ道を散歩していました。こがね色に実った稲穂は秋風に心地よさそうになびいています。時折出会うお百姓さんに声をかけながら、石神井川の静かな流れに近づいた時、お坊さんはなにを見つけたのか、ひょいとかがもうとしました。
ところが、稲穂で目を突いてしまったのです。高僧とはいってもやはり人間です。そのうえ、この日はよほど虫のいどころが悪かったのでしょう。「痛い!!こんなものがあるから目を突くんだ」とカンカンに怒ったお坊さんは、村中の田んぼをみんななくさせてしまいました。それからというもの村の名前も「田無」となったといいます。
(細田常吉より採話)
たまろくめぐり
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