更新日 : 2024年12月11日
野火止用水は、承応4年(1655年)に徳川幕府老中の松平伊豆守信綱によって開削された用水路で、伊豆殿堀とも呼ばれています。
玉川上水の分水のひとつで、全長約24キロメートル。玉川上水から分かれる地点(立川市)を起点に、東大和市、小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市から、埼玉県新座市の平林寺を経て、終点の埼玉県志木市の新河岸川に至ります。
往事は、飲料水や灌漑用水などの生活用水路として使われていました。
1973年に玉川上水からの分水が停止されて流れが途絶えましたが、1974年には、立川市、東大和市、小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市の6市で構成された「野火止用水保全対策協議会」が発足しました。また、地域住民の声を受けて、同年には隣接する雑木林とともに東京都の歴史環境保全地域に指定されました。
1984年に下水処理水をさらに浄化した水の活用による清流復活事業により、水の流れが復活しました。生活に密着していた歴史的な水辺は、本来の役目を終えた現在、緑濃い憩いの場として親しまれています。
分水から東大和市駅
小平監視所が玉川上水からの分岐点です。
現在、東大和市駅前までは、アカマツ並木の赤レンガの道になっています。
玉川上水からの分岐
赤レンガの道
松の木通りを挟んで、野火止用水歴史環境保全地域の林の向こうのごみ焼却施設には、こもれびの足湯 があり、東大和市駅の南側に、東京都薬用植物園があります。
アクセス
小平監視所
西武拝島線玉川上水駅から徒歩6分
たまろくめぐり
散歩コース
東大和市駅から八坂駅
流れに沿って、ホタル育成の緑道となっています。清流復活の碑を過ぎると、野火止用水歴史環境保全地域の林の中を流れていきます。
野火止用水歴史環境保全地域(小平市栄町)
野火止用水(小平市栄町)
野火止通りでは一部暗渠となり、明治学院ライシャワー記念館の横を過ぎて、府中街道に至ります。
街道西側の九道の辻公園は、この地で九本の道が分岐していた往時をしのぶ和風公園です。
九道の辻公園と野火止用水
たまろくめぐり
散歩コース
八坂駅から新所沢街道(恩多町一丁目交差点)
西武多摩湖線の高架を越えると暗渠となり、多摩湖自転車歩行者道と交差します。西武新宿線、新青梅街道を渡り、再び姿を現わします。
稲荷公園や野火止水車苑の周りには、屋敷林や生け垣の路地も残っています。
万年橋の先には、野火止用水歴史環境保全地域や保存緑地の林があります。東村山市運動公園もすぐ近くです。
野火止水車苑
野火止用水(東村山市恩多)
たまろくめぐり
散歩コース
新所沢街道(恩多町一丁目交差点)から西武池袋線付近(都県境)
用水沿いは野火止通りの車道ですが、緑の道が続きます。
押出し橋から小金井街道までの新小金井街道は、用水の脇に歩道があり、小金井街道より先は、対岸が埼玉県新座市となります。野火止用水歴史環境保全地域が何か所か続きます。
野火止用水(東久留米市)
野火止用水歴史環境保全地域(東久留米市野火止二丁目)
野火止用水歴史環境保全地域(東久留米市小山五丁目)
アクセス
所沢街道(恩多町一丁目交差点)
- 西武池袋線清瀬駅南口から西武バス「下里六丁目」下車
- 西武新宿線東村山駅東口からグリーンバス「多摩北部医療センター」下車
西武池袋線付近(都県境)
- 西武池袋線東久留米駅東口から徒歩15分
- 西武池袋線清瀬駅南口から徒歩12分
たまろくめぐり
野火止用水歴史環境保全地域
小平市中島町から東久留米市小山五丁目に至る野火止用水路及び新設する樹林地が、1974年に東京都の歴史環境保全地域に指定されました。
周辺案内図
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