更新日 : 2023年02月24日
清瀬市野塩の円福寺の和尚さんにまつわるありがたいお話です。他にも円福寺にはびわかけの松のお話が残っています。
むかしむかし、円福寺のある和尚さんが、「朝日さす夕日輝く、くすのきの木の根元に、黄金輝く」という言い伝えを耳にします。
誰でもお金が埋まっていると聞けば、堀りあてたいというのが人情というもの。早速、和尚さんは翌日からあちらの木の根元、こちらの荒れ地と掘り返し始めました。来る日も来る日も「縦九寸横六寸の鍬」(くろくわ)を使って掘りました。
しかし、何日経っても何も出てきません。そうしたある日、和尚さんはふと顔を上げて辺りを見渡して気が付きました。あの言い伝えは、埋蔵金のありかを教えているのではありませんでした。
それは「どんな荒れ地でも、切り開いて耕せばそこは立派な畑や田んぼになり、そこに実った作物は富を産み「宝」となる」ということを教えていたのです。その後も、和尚さんは汗を流し荒れ地を耕したため、村人たちは親しみを込めて和尚さんのことを「くろくわ和尚」と呼ぶようになったそうです。
「何事も無駄にならず、何か行動すれば必ずためになる」という励ましと、ありがたい教訓として今もこの昔話が残っています。
たまろくめぐり
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